誰にも見えやしないけれど光が静かに流れてる
光ファイバー(B-flets)が
アユミギャラリーにやってきた

望月祐志(YM)×鈴木喜一(KS)

KS● モッチー、アユミギャラリーに B-flets がやってきたって、どういうこと?

YM● 例えば、一水寮にあるあのリヤカーを鈴木先生がゆっくり引っ張っていたとしますね。それが、いきなり新幹線になったということですよ。それも「こだま」や「ひかり」じゃなくて「のぞみ」以上なんですね。具体的な数字で言いますと、今までは0.064Mbps(ISDN)、今度は最大性能100Mbps、実効性能20〜30Mbps位。ということで割り算すれば400倍以上の速さになる計算です。

KS● かたつむりから豹に豹変するってわけだ。でも速くなっていいことあるの?

YM ホームページが一瞬にして見られるんですよ。待ち時間はゼロ。まるで本をめくるようなんです。

KS 僕、ホームページって見てないんだけど?
 

モッチー=望月祐志氏。理論化学の研究を生業とするが、武蔵野美術大学非常勤講師を兼務しつつデジタル写真などのコンピュータアートに取り組む。

B-flets……NTT東日本が提供する光ファイバー接続サービスのこと

のぞみ……最高運転速度, 300km/h. 車体主要寸法 最大長さ, 先頭車:27,000mm. 最大幅, 3,380mm. 屋根高さ, 3,690mm.

YM 検索エンジンというのがありましてね、「鈴木喜一」というキーワードを入れると山のようにホームページのリストが出てくる。それをたちどころに閲覧できちゃう。何かと便利ですよ。検索エンジンgoogle、これおすすめ。先生もそろそろホームページを活用しなけりゃ。

KS へえー、そんなもんですか。他にいいことないの?
 

「鈴木喜一」……キーワードでgoogleで検索すると509件がヒットする(2002.11.18現在)

YM 常時接続なので、いいのは調べごと。「民家保存」とか「NPO」とかをキーワードにすれば、検索結果が大量に出てきて、画像の多いページでも、全く苦にならない。CADデータの受け渡しも楽になるし、写真家の畑さんのアトリエから画像データを送ってもらっても楽勝です。
 

畑亮氏……写真家・アトリエR代表。鈴木喜一建築計画工房の建築作品の写真を撮っていただいている。

KS へえー、楽勝ですかあ。

YM そうなんです。所員がホームページを更新してデータをサーバに送るのに、前なら30分以上かかった。それが、あっというまなんですよ。だから所員が油を売ってる間がなくなって、仕事がすごーくはかどる。

KS そりゃ、みなさんかわいそうだ。仕事はボチボチやりたいと思っていたけどね。IT時代なんていう風潮は僕に無関係だと思っていたけれど、とにもかくにも光が来てしまったってことですか。これから我がアトリエの風景も一味ちがった展開になるのかな。ちょっと当惑するけど、まっ、時の流れの舟に乗り、いま静かに旅立つ、ってとこかな。

YM ギャラリーとしてみても、光ファイバーを入れた先導事例ですし、展示の手法も多様になってますます脚光を浴びることになると思いますよ。

KS 誰にも見えやしないけれど……、光が静かに流れてる……
 

我がアトリエの風景……神楽坂の坂上に建つ築55年の木造建築。一階がアユミギャラリー、二階が鈴木喜一建築計画工房として使われている。

YM そう、実際、Bフレッツの光ファイバーで使われているのは赤外光でして、見えないんです、人には。(笑)

赤外光……可視光より波長の長い電磁波の一種で、可視光端(約770nm)から1,000,000nm(1mm)程の波長範囲をいう

戻る



※11月7日午後、光ファイバー引込は無事完了しました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。この対談は工事当日、神楽坂のアトリエで行なわれたものです。