AYUMI GALLERY

 
    チン電と姫松電停とM邸
小林 淳男


大正4年に開発された大阪の住宅地「帝塚山」。ここには大阪市内にわずかに残された路面電車が、住民の貴重な足として今日も元気に走っている。
 明治33年の開通当初は馬車鉄道だった。その姫松駅の待合い所は時代の流れとともに切符売り場が撤去されたりしたものの、今も乗客の陽射しや雨よけに使われている。またその後ろにそびえ立つM医院の邸宅は、作った先々代が普請道楽と異名のつく人だけあって、とても丁寧に頑丈に作られている。近くの人からは「室戸台風でも瓦一枚飛ばなかった。」なんて半ば呆れられている。
私はここでチンチン!音をたてて走っていく路面電車を見るのが大好きなのです。

  建物名:姫松電停
竣工年:不詳(大正期)
建築家または棟梁:不詳
所在地:大阪市阿倍野区