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海のない長野県茅野駅の東口に寒天・海草問屋の倉庫と事務所がある。昨年より茅野市駅前で始まった駅前再開発事業工事で、設計計画に取り入れられ再利用される予定であった寒天倉庫であったが、東口広場がきれいになり、隣地に新築の市民会館が建ち上りだした今、この寒天倉庫の存在価値、安全性、再利用のコスト等からみての保存反対派と、茅野市の寒天の歴史の重要性をうったえる保存賛成派との間で、現状保存か現状に似せた建物で新築かでゆれている。市民は歴史をとるのか、思い出だけをとるのか関心が高いところだ。
私たち現存者が先祖から受け継いだものを現在の価値観で計られ姿を消されるかもしれないという、どこの町にもありそうなありふれた町造りの姿がここにもある。
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