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ノコギリには、縦挽き刃と横挽き刃のついた両刃ノコ、片刃で背金付きの胴つきノコ、替刃ノコ、材を途中から切ることができるあぜびきノコがある。 ホゾの加工などで多用する鑿(のみ)は大小約30本も。スパナ類は機械の修理調整に使うものだが、これも30本近くある。 アイロンがなぜここに? 実はちょっとした傷ならば、濡れタオルをあててアイロンをかけると治ってしまうのだ。 |
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45度のひし形につくられた留め型定規は、「留め」と呼ばれるコーナー部の切断の型になる器具。スコヤやノギスも精密な作業には欠かせない。 小美濃さんは塗装も自分でやる。やはり木目を活かしたナチュラルな仕上げがメインなので、塗膜をつくらないドイツ製のオイルフィニッシュが多い。 接着時に材同士を締めつける道具にハタガネとクランプがある。市販のハタガネの他に、全ネジと木片で自作したものも。少し大きなクランプは軸の部分に水道管を利用するので、長さを自由につくることができるし安上がりだ。
最近、木工家具の業界で流行っているのがビスケットジョインタ。日本の雇い実(やといざね)のアメリカ版といったところ。ビスケットのような板で材同士をつなぐためのホゾ孔穿孔器だ。「でも強度的に日本のホゾと同等なのかどうか……。評価を決めるのはもう少し時間がかかるかもしれません」。 |
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「自分が作った家具を、百年は使ってほしい」と言う小美濃さん。そのためにはメンテナンスが大切だ。テーブルなどは十年・二十年経つと脚廻りがぐらつくこともある。その時はまた工房に預かって接合部を締め直してやる。これが長持させる秘訣なのだ。「そのためにも、お客さんとの直接のおつきあいが理想なんです」と語る。
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それはもちろん無垢の木だからこそ言えること。彼の話を聞きながら、私はイギリスの民家での経験を思い出した。――新品にはあまり価値はない。家も家具も何十年、百年以上も使い続けることが誇りである国。さまざまな人の歴史を刻むことでますます美しく輝くアンティーク家具には、新しい既製品では醸し出せない癒しの感覚に充ちている。 取材協力/オイコス・ワークショップ(群馬県利根村) |
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文とイラスト/渡邉義孝 |
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