公募写真展
人間漂流
Vol.2
偏頭痛
森山 定一 Teiichi MORIYAMA

頭痛が溶液中に浮かぶ
灰色から白へと向う様々な靄が発生と消滅を繰り返す
溶液体全体がゆっくり動く 豆腐は浮き沈み何度も繰り返す
暗い低周波の輪郭のない音の中で
そうして いつしか豆腐は崩れ出し 四つ五つの塊となって離反する
残された中心辺り 白い粕のようなものが浮かんでいて やがては沈み込んでいく
体全体に激痛が走る 水道管内部の美しい光沢の中に同化する時のように
遠い意識の時間が過ぎると 豆腐は素道理一つ ぷかぷかと浮いている
前よりもその白さが少し灰色を放って
偏頭痛が治まると 周りの雑路の音が戻ってくる
痺れにも似た不思議な余韻に摩擦されたままで
指先には白い小さな痕跡があって それをじっと視る
 

AYUMI GALLERY

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