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企画公募展 人間漂流Vol.2
デカン高原の昼下がり 渡邉 義孝 Yoshitaka WATANABE インド
前触れもなく長距離列車は停まってしまった。 ガッシャンと連結器が鳴り、乗客達がわずかにつんのめった後、外には昼下がりの、無音の世界が広がる。 案内放送などはない。 そんな時、ぼくはすぐにデッキに出ていく、鍵のないドアから身を乗り出す。車掌も心配そうに窓から顔を出す。数人の乗客がバラストの上に飛び降りた。 あたりに人家は見当たらないのに、どこからともなく少年が集まる。
やがて前方から間延びした汽笛が響く。ゆっくりと動き始める列車に、人びとは慌てて飛び乗るのだった。
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