公募写真展
人間漂流
Vol.3

RABBIT HUTCH うさぎ小屋
赤塚 浩司 
Akatuka Kouji

風が鳴く 雪が降る 風が鳴く 雨が降る RABBIT HUTCH
空 海 山 川 風が鳴く そして遅れて来る光
記憶は脱色を繰り返し、意味を幾重にも変質させて やがては発音だけになる。
限定された私は RABBIT HUTCH
迷路ではない 明確な直線だ その小さな窓から見える光景は何処までも同質で
明らかでなければならない。私はその小さな箱の中でじっと見ていた。
私にはテレパシーがある。私には死までの充分な時間がある。
その小さなガラス窓も金網も 私を守るバリアーであった。
押し込められた私は いつしか私の意志によってそこに止まり 束縛されない私RABBIT HUTCH うさぎ小屋 それは私だ。
「此処に居ていいですか?」 モニターテレビには金網はない。

AYUMI GALLERY

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