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私は、平成10年4月に、郵便局で仕事をしながら、通信制の武蔵野美術大学短期大学部に入学した。同じ年の4月、仙台には『片平たてもの應援團』が発足する。カリキュラムの中に「日本近代建築史」という興味をそそるものがあり、その勉強の一環になるとの動機で、入團。 同じ建物を何度も訪れる事も有れば、一期一会でもう訪れる事が出来ない建物もある。それは、建物が取り壊されれば、勿論、二度と会う事は出来ないと言う意味もあるし遠い土地ゆえに再び訪れられない、ということもある。 が、しかし、それ以上にいかに活用するかのほうが、実はもっと大事な事ではないか、と5年に渡るフィールドワークで考えるようになった。 各地で、保存に対する意識が以前よりは少しずつ高まって、まちづくりに古い建物を活用する所も増えている その場所、建物を包む環境、人々の生活、全てを巻き込んだ思いを大切にした再生のあり方を模索する事、それがひいては、百年後の会う事の不可能な子供達の笑顔に繋がるような気がしている。 豊原 みどり
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