AYUMI GALLERY

1998.11.20 fri. 〜11.29 wed.


本木誠一写真展

路地
佃島 1989年〜

●本木誠一
Seiichi MOTOKI

1945年 東京都生まれ
1967年 東京綜合写真専門学校卒 スタジオ・ムライ入社 村井修に師事
1974年 フリー 
【個展】「会津西街道大内宿」東京 「住まいの今・昔」東京 
【写真集・写真著作】「茶苑の意匠」毎日新聞社 「真葛」毎日新聞社

 ウォーターフロント計画の元、急ピッチで開発工事が進んでいる中、ここ大川端リバーシティも高層住宅の工事が始まり、1棟はすでに完成していると言った状態だった。私が佃島へ行ったのはそんな風景の時だった。
 家と家のほんの一間程の路地に入ると周りの喧騒とは違った、別の世界へ踏み込んでしまったか、と思う程である。
 路地には植木が大半のスペースを占め、そのすき間に生活にかかわる道具類が所狭しと置いてある風景。道から路地へ、路地から抜け道へ、そして水路が通り大川(隅田川)へと抜ける佃島、その中で生活が動き、物一つ取っても生活を感じる、なかなかお目にかかれない優しさを持った町の風景がそこには在った。
 しかしこの9年の間、ここも例外なく世の中の変動を受けた。
 10軒ほどの家が取り壊された跡にマンションが建った。一緒に路地も消えた。空き地も増え、そしてそこにもマンションが建つ、仕方ないのである。
 しかしその変化の中でも住吉神社を核として初詣・節分祭・夏祭り・七五三風景等々、佃島の人たちのつながりには強いものを感じる。
 向こう三軒両隣、まだこの言葉が似合う匂いを持っている。

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