AYUMI GALLERY

1999.02.12 fri. 〜02.17 wed.

建築家・武田五一没後60年記念写真展
「わたしの街の武田五一」写真展


会期/1999年2月12日(金)〜17日(水)
   午前11時〜午後7時

主催/武田五一記念展実行委員会
   大阪都市文化研究会
協力/アユミギャラリー


■ギャラリートーク■ 
  1999年2月13日(土)17時
 「関西の近代建築の現状」
 /中川理氏(京都工芸繊維大学助教授)
*中川氏のホームページ(第一勧銀京都支店撤去問題および講演会情報他)もご覧ください。

「武田五一とは誰でしょう」
 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥主旨に代えて

 武田五一(1872-1938)は、国会議事堂の設計に関与しました。
 大阪城を桃山時代風に再現したのは彼でした。
 大阪の「銀橋」の名前で親しまれる桜宮大橋をデザインしたのも彼です。
 大阪市立美術館や京都大学の時計台など彼の係わった作品は、よく風景に馴染んでいます。関西だけでなく名古屋、高知などから、東京に至るまで各地で作品を残してきました。
 「武田グループ」と呼ばれる武田とその弟子達の作品には、気取ったところや大仰な表現は微塵も見当たりません。そこには誰にでも親しまれるとういう特徴が備わっています。第一次大戦以降、世界を席巻したモダニズム建築の大潮流の中で「武田グループ」の仕事は「風土」に根ざした建築として今でも清新さを失っていません。
 武田は、法隆寺をはじめ宇治の平等院や金閣寺など文化財の復旧に取り組んだ建築家としても知られています。そこで得た知見をもとに彼は新しい日本建築のスタイルを創造しました。彼の作品が街角の風景になじんでいるのは「風土」の裏付けがあるからでしょう。
 昨年、武田が没して60年。武田の仕事を再評価するために現存作品の写真展を、京都、大阪で開催してきました。そして今回、東京でも開くことになりました。
 建築家・武田五一の足跡をたどり、今後こうした近代建築が「地域共有の記憶」として、まちづくりに活かす契機としたいと考えています。

【左上写真は千葉トヨペット】

next
back

1999展覧会一覧へ戻る