AYUMI GALLERY

1999.04.02 fri. 〜04.07 wed.

つちさきのりこ『旅の絵巻物展』その4
遥かなふるさとへ

土崎紀子 (つちさきのりこ)

<略歴>
1939年生まれ。
1966-92 日本建築学会図書館勤務
 著作『建築人物群像』1995刊

<韓国、中国江南地方、ペルシャ(イラン)>
 故郷を想う年齢になりました。私の故郷は佐賀県鳥栖市です。江戸時代は対島藩田代といい、幕府は朝鮮との国交の窓口対島藩に、この地を与え農作物を提供していたのだそうです。一方、大陸からの漢方薬製法が伝わり、私の生家も父の代まではこれを業とする一軒でした。
田代は対島藩の代官所をもつ小城下町であると共に、長崎街道の宿場町でもありました。古代から交通の要地であったのか、北には大陸との窓口である太宰府、西には大環壕遺跡として有名な吉野ヶ里。我が家のすぐ近くにある彩色古墳の壁には、騎馬の人物や船が描かれており、騎馬民族説を思いおこさせます。そのような土地柄に育ったせいか、いつも遥か遠くに目を向けてきたような気がします。
そこで今回は、日本文化に深い影響を与えた三つの地域への旅をとりあげました。ご一緒に楽しんでいただければ幸いです。
*1973 ある僧侶のお伴で韓国の仏教界に触れた旅
*1988 大陸文化の出口の一つ中国江南地方への旅
*1997 国際結婚したシルクロード研究会の友を訪ね、イスラム生活を体験した旅

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