鎌倉市では、明治から昭和の初めの頃に建てられた洋風建築物が多く残されています。
しかし近年、この鎌倉も例外ではなくこれらの近代建築物、特に個人住宅が姿を消しつつあります。
鎌倉市側でも条例をつくり、その保存と活用に努めているようです。
今回は由比ヶ浜、長谷地区を中心に「鎌倉の景観重要建築物」に指定されている建物や、
住宅地の中に何気なく建っている洋館を見て歩きたいと思います。
| 建築名 | 紹介 |
|---|---|
| 旧安保小児科医院 |
木造2階建
延べ床面積/115.22F 屋根/銅板瓦棒葺き切妻 外壁/漆喰塗り大壁 この建物は1924年頃、医師の安保隆彦氏により建てられ、1995まで医院として使用されていました。 3つの通りが交差する角に建つこの建物は、三方に設けられた切妻屋根と、ハーフティンバーの表現がとられた妻壁を持ちます。 建物内部には、兎や鶴をかたどったユーモラスな天井飾りをはじめ、照明器具、医療器具など当時のものが残されており、内外ともよく創建当初の姿をとどめた貴重な医院建築です。 |
| ハリス記念鎌倉幼稚園 |
鉄筋コンクリート造2階建 延べ床面積/320.87F 屋根/波形亜鉛引鉄板葺き腰折れ の方形屋根 外壁/モルタル塗り洗出しリシン仕上げ大壁 ハリス記念鎌倉幼稚園は1910年創立で、市内で最も歴史のある幼稚園として知られています。この建物は1925年に建てられ、「梅鉢型園舎」とよばれる珍しいもので、中央に遊戯室、それを囲むように舞台、教室が配されています。 |
| 日本基督教団鎌倉教会会堂 |
木造2階建 延べ床面積/115.22F 屋根/銅板瓦棒葺き切妻 外壁/漆喰塗り大壁 この建物は1924年頃、医師の安保隆彦氏により建てられ、1995まで医院として使用されていました。 3つの通りが交差する角に建つこの建物は、三方に設けられた切妻屋根と、ハーフティンバーの表現がとられた妻壁を持ちます。 建物内部には、兎や鶴をかたどったユーモラスな天井飾りをはじめ、照明器具、医療器具など当時のものが残されており、内外ともよく創建当初の姿をとどめた貴重な医院建築です。 |
| 寸松堂 |
(大工:西井喜一、正二) 木造2階建、塔屋付、延べ床面積/421.22F、屋根/銅板瓦棒葺き、外壁/漆喰塗り大壁 この建物は、鎌倉彫の彫師佐藤宗岳氏の店舗併用住宅として、1936年に建てられました。 1階店舗部分のガラス戸、ショーウィンドーなどに近代洋風建築技術が見られますが、全体としては寺院建築と城郭建築が合体したような建物となっています。 |
| 鎌倉文学館 |
(設計:渡辺栄治、工事施工:竹中工務店) 入場料200円
地上3階建(1階RC造,2・3木造)、塔屋付、延べ床面積/1030.65F 屋根/切妻、瓦葺き、外壁/リシン吹き付け この建物は、加賀百万石の藩主で知られた、旧前田侯爵家の鎌倉別邸でした。現在の建物は第16代当主前田利為氏が、1936年に洋風に全面改築したものです。 建築用材は塩害に強いチーク材を使用、室内のステンドグラスや照明器具なども粋をこらしています。 1983年に第17代当主利建氏より本館建物を鎌倉市に寄贈されたので、外観をそのまま残しながら、内部を補修し、1985年に鎌倉文学館として開館しました。 |
| 長谷子ども会館(旧諸戸邸) |
木造2階建、延べ床面積/118.86F、屋根/天然スレート鱗形葺き寄棟、外壁/砂漆喰塗り大壁
この建物は、1908年に建てられ、諸戸清六氏の別荘だったものを、1980年に鎌倉市に寄贈されました。 外観は、バルコニーの柱にギリシア建築の様式を取り入れ、メダリオン飾りが付けられており、ドア枠と窓枠には手の込んだ装飾が施されるなど、きわめて華麗です。 明治期の住宅建築の貴重な遺構であり、造形意匠の密度においては、神奈川県内でも最高のものといえます。 |
| かいひん荘鎌倉(旧村田邸) |
木造2階建、延べ床面積/136.92F、屋根/石綿スレート葺き切妻、外壁/モルタル塗り掻落し仕上げ
大壁 この建物は、1924年、富士製紙社長の村田一郎邸として建てられ、現在は旅館の姿を整え「かいひん荘鎌倉」として活用されています。 特徴としては、2室からなる大きな洋館部が独立した洋館のような印象を与えています。また、出窓(ベイウィンドー)の多さと急勾配の切妻屋根と円弧形の出窓の上の丸い屋根が印象的です。 |
| 篠田邸(旧村田邸) |
(工事施工:大林組)
木造2階建、延べ床面積/161.37F、屋根/天然スレート葺き切妻、外壁/1階スクラッ
チタイル・鉄 平石張り他 この建物は、1933年、横浜興信銀行(現横浜銀行)の常務取締役であった村田繁太郎氏邸増築部として建築され、1961年、国文学者の篠田太郎氏の所有となりました。 鎌倉のハーフティンバースタイルの住宅を代表するもので、周囲にひときわ高くそびえる切妻屋根が特徴的です。 |
*参考資料:鎌倉市都市部都市景観課作成「鎌倉の景観重要建築物」