AYUMI GALLERY

スケッチ展WEB展覧会

旧伊庭邸住宅
村井 幸之進

所在地/滋賀県安土町

竣工年/

設計者W.M.ヴォーリズ

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 旧住友財閥総領事・伊庭貞剛氏の居宅で、後に安土村長伊庭慎吉氏に引き継がれた邸宅である。急勾配のスレート屋根と大きな切妻面にハーフティンバーと呼ばれる化粧梁で細分化された独特の意匠は、英国の中世からの伝統的な様式を伝えるものでウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計建築による。(高札から)
 伊庭貞剛という人物の素晴らしさを物語るのいは、別子銅山紛争解決の為に単身赴任し、そこに住む人や自然と正面から向き合ったことである。彼の語録を見ると「別子の山を荒蕪するにまかしておくことは、天地の大道に背くことである。どうにかして濫伐のあとを償い、別子全山を旧のあおあおとした姿にして、これを大自然にかえさねばならない」また、彼は「わしのほんとう(事業)といってよいのは、これだ(別子の植林事業)。これでよいのだ。」と生涯をかける。比較にはならないが、豊島の産業廃棄物公害の対応が思い起こされる。この建物は、そんな貞剛の生き様をも今に伝えるのである。