近代建築史への旅スケッチ展2001 仙台ツアー報告
仙台スケッチツアー感想文

上写真・東北大学SKK棟[撮影/酒井哲]

●たてものは使われることによって輝く

 [時森幹郎/静岡市]

 「たてもの」は使われることによって輝くと櫻井さんが言っていましたが、全く同感です。スケッチ展会場となった荒巻配水所旧管理事務所は正にそのことを実感しました。
 都市開発が著しい仙台において、東北大学片平キャンパスは、旧帝国大学であることもあって、それほど活用されていなくても、その広大な敷地が今まで周辺の都市化の波に呑まれることなく多くの近代建築が残っているのは幸いです。
 ところで、コンクリートジャングルと化した大都会東京で、都市の中に占める緑の割合は意外と高いと聞いたことがあります。その緑は皇居をはじめとする国家の敷地に多く依存しているようです。国家という強大な権力を感じつつ、それに対する反感もありながらも、しかしその一方で、結果として都市に多くの緑を残しているというのです。そういう話を思い出しました。
 片平キャンパスは、もし大学として活用の道がないのであれば、残された「たてもの」たちを、できたら市民で使うことができたらいいなと思います。それらの「たてもの」も今以上に輝きを増すことでしょう。


 

上写真・東北学院大学[撮影/酒井哲]

●建築物を愛してやまない人々

 [高木孝治/山形市]

 こんばんは。先日はお疲れ様でした。
 皆さんのおかげで楽しい時間を過ごすことが出来ました。
 自分は仙台市に約6年間すんでいましたが、東北大のキャンパスにああいった建築物がたくさん残っていて、それらが現役で活躍している事にびっくりしたのと同時に、建築物をほんとうに愛してやまない人々がいて地道な活動を展開している事にも感銘を覚えました。
 建築塾を通して自分の建築を見る目は、確実に幅が広がり、おそらく今までだったら気が付かないような、建物の一部分に関してすら興味を持って見ることが出来るようになりました。

 ここ山形にも素晴らしい建築物が数多く残っています。
 今回スケッチツアーに参加して、自分の周辺をもっともっと観察してスケッチで綴っていきたいと思いました。
 余談ですが、道中庵の夜は本当に楽しかったです。今度は、ぜひ今度山形にもいらしてください。
 ではまた。



 


上写真・東北学院大学[撮影/酒井哲]

●地元の皆さんの活躍に脱帽

 [中島里英/東京都]

 鈴木喜一先生、仙台展実行委員会の皆さん、先日の仙台スケッチツアーでは本当にお世話になりました。仙台たてもの応援団、国見三丁目町内会、ほか地元の皆さんが、知恵と手足をフルに使ってがんばっておられ、本当に頭が下がる思いでした。よろしくお伝え下さい。
 ユースホステルが実にシアワセそうな建築で、見てうれしく、居座ってにまにましてしまうものであったことも今回の旅のヨロコビの一つでした。
 次回、近代建築史スケッチ展・植民地建築ツアー中国編も楽しみにしています。


写真・スケッチ展会場にて

●きめこまやかな演出を満喫

 [ 山本章子/東京都]

 先日はスタッフの皆様お疲れ様でした。
 お陰様でとっても楽しく充実した時を過ごせました。 また、豊原さんにも伝えたのですが応援団の方々のデリカシィーを感じさせるパーティの企画、建物に対する細かい説明など、本当にきめこまやかな演出、満喫しました。益々のご活躍期待します。
 アユミスタッフの皆様にはいろいろお世話になりありがとうございました。また、来年楽しみにしています。
 PS:ミーティング楽しかったです。渡邉さんのボケが特に良かったです。



上写真・道中庵ユースホステルにて[撮影/酒井哲]

上写真[撮影/片平たてもの應援團]

●スケッチに「ありがとう」の言葉

 [桜田文昭/岩手県]

 スタッフのみなさん、仙台では大変お世話になりました。また、建物應援團の方々のきめ細かい気使いには驚かされました。おかげで、とっても楽しい2日間を過ごせました。
 なかなか、じっくりと建物をスケッチする事が少なかったのですが、「神楽坂建築塾」に参加するたびに、また一つ、またひとつ、発見の連続であり最近ではそれが僕にとって刺激になっています。きっと、昨年神楽坂建築塾に1年間岩手から参加させていただいて、自分の中で建築に対しての姿勢が少しづつ変わってきているのかもしれません。
 今回も、いろいろ発見がありましたね。
 2日目の朝、宿泊先の道中庵のアプローチに4人ぐらいで建物をスケッチしていたところ、オーナーさんニコニコと笑顔で近づいてきて「10年程前にいろいろ,苦労しながらこの建物を完成させたんですが、こんな風に入口にしゃがみこんで皆さんがスケッチしている姿は、感動的ですね。向こうから見ていて何とも言えない いい感じです。ありがとう!!」と一言言って戻られたんですね。
 スケッチをしていた事に対して、「ありがとう」と言われたのは初めてだったので……(ちょっと照れくさかったかな)。なんだか、建物もうれしいそうなそんな印象を受けましたね。スケッチを通して,人と触れ合いそこから新たな発見や出会いが生まれるんですね。また、また、スケッチが楽しくなりました。
 いろいろな方々と 遅くまで盛り上がった道中庵の夜は楽しかったですね。ツアーのいい所ですね。普段のうっぷんや、悩みや感じた事なんでも話せる貴重な一時でした。
 岩手にも古い街並が残っています。是非今度は、岩手にきてほしいと思います。素敵な宿を紹介しますね。
 PS,かなり早く一番風呂に酒井さんといったんですが、すでにそこには先客が……。鈴木先生 恐れ入りました。



写真・スケッチ展会場にて

●スケッチ展に参加するたびにスケッチが面白くなる

 [ 平原 匡/東京都]

 スケッチ展参加も三回目、知りあいも増えてきた。今年は仙台へ。東北へ行くとなると初めて参加した一昨年の弘前展のことを思い出す。弘前には優れた近代建築、それだけでなく素朴な街並みが残っていた。仙台もそうであろうか・・。

 しかしいたって仙台は都会だった。なんら東京とは変わりないもので溢れていた。スケッチなんてする場所がないじゃないか、とも思った・・。

■道中庵

 前日に仙台入りした私はユースホステルの道中庵に宿泊した、ユースホステルにしては贅沢な作り、御主人いわく民家再生の第一人者の降幡さんの設計だそうだ。さすがの佇まいと作りに感心した。その晩は同じく東京から東北をバイクで旅行しているという同世代の若者と語り合った。

■八幡まち歩き

 次の朝は仙台市内の八幡町を歩く、ここからはスケッチ展の企画である。仙台まちづくり応援団の方の案内で大崎八幡の周辺を歩く。このあたりにはまだ古い建物が残っていた。

■荒巻配水所旧管理事務所

 ここがスケッチ展の会場。大通りから長く急な坂を登りきった場所にある。建物内にはスケッチが所狭しと並べられていた。今回は自分の作品の他に、私が思いを寄せる作品が出品されていた。私の地元の新潟県上越市に在住の芸術家・舟見さんのドローイングである。お会いしてスケッチ展の話をすると、「ならばこれを」と渡してくれた。高田偕校舎、惜しくも取り壊されて、現存しない建物である。

 荒巻配水所をスケッチする。アールの付いた外観が特徴的、難しい。

■東北大学キャンパス

 次の日は片平建物応援団のみなさんの案内で東北大学のキャンパス内を歩く。都市化された仙台ではあるけれど、このキャンパスにはまだ味わいのある建築が残っている。とても時間内に見て、スケッチすることは不可能。スケッチマラソンを試みる。

■東北学院大学キャンパス

 最後にお隣の東北学院大学のキャンパス内に残る宣教師の為に建てられたシップル館をスケッチする。純粋なコロニアル様式と思いきや、玄関には日本の大工が入ったと思われる意匠が残っている。屋根は天然スレート葺き。異なる様式が混在している。

■講評会

 参加者のスケッチを集めて講評会。常連組から初参加者まで様々なタッチのスケッチが集まる。このスケッチ展に参加するたびにスケッチが面白くなる。みんなそれぞれ視点があり、作風がある。答えが一つでないのがいい。

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