鈴木喜一建築計画工房からのお知らせ

東京→須賀川へ 移築再生民家ネーミング募集
審査結果発表
「遊心楼」に決定しました

 東京都大田区上池台にあった1929年築の住宅を解体し、福島県須賀川市に移築・再生する「門倉邸移築改修工事」の民家愛称募集に対して、9月15日までに総数51点の応募作品が寄せられました。ありがとうございました。移築改修工事もほぼ終了し、那須連峰をはるかに望む須賀川の高台の上に、黒い焼杉と漆喰壁に覆われた再生民家は、その姿をあらわしています。
 この民家ネーミング審査会が、10月12日夕刻より須賀川市の現場で行われ、審査の結果、最優秀賞1点、入選2点、佳作3点が決定しましたので、審査の概要とあわせてお知らせします(敬称略)。2002.10.16 鈴木喜一建築計画工房

・公募要領はこちら

右写真 竣工北側外観
(2002.10.12撮影)


審査結果

☆最優秀賞[賞品/玄米一年分(150kg、精米機付)]
遊心楼(ゆうしんろう)」……茨城県取手市 中島早苗

☆入選[賞品/ピーターラビット浴用セット・5000円相当(積水化学工業株式会社)
穂澄庵(すいちょうあん)」……東京都江東区/大治かな子
想風庵」……東京都新宿区/鈴木和宏

☆佳作[賞品/ピーターラビット浴用セット・3000円相当(積水化学工業株式会社)
長風荘」……千葉県船橋市/戸塚由委子
水月荘」……群馬県高崎市/落合佐敏
須賀川の壺中庵」……熊本県熊本市/大石雄二

☆応募者全員には記念品(鈴木喜一ポストカードセット)をお送りします。

▲一次審査通過後の作品を精査する審査員の方々(左より)
・門倉規之氏(施主)、鈴木喜一(鈴木喜一建築計画工房)
森のぶゆき氏(コアネット)、保坂公人氏(環境カウンセラー)、


■審査員
 門倉規之氏(施主)、森のぶゆき氏(コアネット)、保坂公人氏(環境カウンセラー)、鈴木喜一(鈴木喜一建築計画工房)

■審査概要
 まず一次審査として審査員一人当たり五票ずつの投票を行い11点が選抜された。それらすべてについて審査員による詳細な検討が加えられた。
 審査は難航したが、最優秀として中島早苗氏の「遊心楼」が選ばれた。これは東京の民家を須賀川に移築すること自体に込められた遊び心、また施主がこれから長くこの地をゆったりと自然の中で過ごす憩いの場としたいという意向などが反映されていたからである。小規模の民家に「楼」という語がマッチするだろうかという意見もあったが、崖の下からから見上げた時の威厳ある姿を考慮して最終的にもっともふさわしいと判断されたものである。
 「想風庵」「長風荘」「穂澄庵」なども支持が高く、特に大治かな子氏の「穂澄庵」はその言葉の響きの美しさから、最優秀作品と最後まで競り合い、甲乙つけがたい出来との声があった。
 また、「水に映る月影」「事物の空幻、品格の清美なるの喩」に基づく「水月荘」の格調の高さを強く推す声もあった。

■発表、通知
 この審査結果は、全応募者に郵便で通知するとともに、入賞者には賞品を二週間以内に発送します。また、この内容は月刊『住宅建築』、月刊『ニューハウス』誌上でも発表する予定です。

 

▲上写真 門倉邸北側外観

右写真 新たにつくられた茶室(囲炉裏の間)。自在鉤が下っている。



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