鈴木喜一建築計画工房
[改修] File no.59

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越谷のアトリエ

所在地/埼玉県越谷市
種別/改修・木造2階
設計/鈴木喜一建築計画工房
(担当:鈴木喜一、上見浩基)
施工/小松完

写真/畑 亮・上見 浩基

創建/昭和40年代
改修/2010年

 

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日々の移ろいの中で

 
屋根、壁、床を取り除くと華奢な柱と、鉄骨梁が残った。
骨格だけを残し、アトリエとしての場を、少し膨らめてつくっていった。
画家の要望は、絵を描く土間スペースと、そこに置くマキストーブ、できれば屋根裏に小さな丸窓というシンプルなものだった。
出来上がった空間は、雨露をしのぐことはできる、至って簡素な小屋になった。剥き出しの構造に天窓から光が落ちる。
壁と屋根は二重にしたが、それでも夏は暑く、冬は寒いだろう。
日々の移ろいの中で、その時々に一問一答対処しながら、暮らしてゆく。
暑ければ、小窓をあけて風を通し、寒ければ、マキストーブに火をつける。
それは決して不便というのではなく、そこに流れている時間を愛おしむことなのだ。
(上見浩基)

photo.by アトリエR



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